仕事に悩んだOL時代 徹底的な自己分析で天職に

目次
—現在のお仕事に就く前に、とても悩んだ時期があったとか
自己肯定感ダダ下がりの会社員時代
はい、外資系のホテルに勤務していた23歳の頃です。
幹部候補生として入社し、まわりの期待に応えようと頑張っていたのですが、気持ちとは裏腹にミスが続いて悩んだ時期がありました。思うように仕事ができないことですっかり自信を失くし、自己肯定感もダダ下がりです。
「なぜできないんだろう? なぜこうなってしまうんだろう?」という思いから、まずはノートに今の状況や自分の考えを日記がわりに書き出すことを始めました。
ここから、私の自己分析ライフが始まります。
最初は思うがままに自己流で書いていましたが、そのうち、インターネットで調べたさまざまな自己分析ツールや方法を試すようになりました。
自分が苦手なことは何か、逆に、強みは何か。
次第に自己理解が進み、本当にやりたいことは何かが分かってきたんです。
—自分と向き合う中で、どのようなことを考えましたか?
本当にやりたいことをやってみよう
自分で望んで就職した会社ではありましたが、「本当にやりたかった仕事はこれなのか」と、根本的なところを考え直しました。というのも、大学時代はキャリア志向の同級生が多く、私もその雰囲気に倣っていた部分があったからです。向き不向きを考えず、給料がよくてカッコいい職業に就かなければと思っていました。
もともとは、幼少期を海外で過ごした経験から英語教育に興味を持ち、大学では教育学を専攻していました。しかし、以前の〝バリキャリ志向〟だった私には、教育者という職業は選択外。本来進みたかった道を、自分の勝手なイメージで選択肢から外していたんです。
そこに思い至ってからは、「まずは、人に教える仕事をやってみよう!」と一念発起し、駅前の英会話教室に転職しました。

—実際に教える仕事に就いて、ご自身に変化は?
仕事が楽しく、充実した日々
前職よりも給料は下がりましたが、それも気にならないほど毎日が楽しく、充実していました。教室の雰囲気も好きで、ホワイトボードを背にしたとき、これが天職だと実感したものです。
情熱を持って取り組んでいたら、私の思いが伝わったのか、ありがたいことにたくさんの生徒さんから支持をいただき、それが昇給に繋がり、社内でMVPを獲得するまでになりました。
また、その後結婚し、夫の海外赴任に帯同してアメリカに行くのですが、そこでは、友人に誘われてオンラインの英会話講座の立ち上げに加わりました。
ゼロから企画を立ち上げる仕事は〝教育の核心〟に近づいているという実感があり、ワクワクするものでした。 帰国後は、英会話教室の講師に戻ったものの、英語の学び方を一からデザインする仕事がしたいという思いが生まれ、オンライン英会話のスタートアップ企業に転職。そこで教材開発を担当することになります。
—その後、第二のターニングポイントに直面されます。
人生をトータルで考えた出来事
教材開発の仕事は本当に楽しく、仕事が大好きだという思いがより一層強くなりました。そのような中で第一子を授かり、しばらく仕事を休むことになるのですが、できるだけ早く復帰したくて、3ヶ月の育児休暇をとった後すぐにフルタイムで復帰しました。
ところが、仕事と育児の両立は思った以上に過酷で、なんと復帰後半年ほどで体を壊してしまったんです。当時のことを思い出そうと思っても、思い出せません。あまりの忙しさに記憶が飛んでいるんです。
思えば人生で初めてのことで、仕事と育児の両立がどういうことかよく分かっていなかったのかもしれません。
再び自分と向き合い、じっくりと考える機会が訪れました。
前回と違うのは、仕事という領域を超えて、人生をトータルで考えさせられたことです。
自分は人生で何を望んでいるのか。
家族を持った自分が幸せになる働き方とは何か。
今、この瞬間に必要なのは、すべての土台となる〝自分の元気〟そして〝家族の元気。
それを踏まえて仕事について考えたとき、以前からぼんやりとイメージしていた〝独立〟を思い始めました。
準備を整えていたわけでもなく、想定よりも少し早いとは思いましたが、始めるなら今かもしれない。5年後、10年後に後悔しない選択をしたいと、会社を辞める道を選びました。

—二度のターニングポイントを経て思うことは?
自分を知ることが、より良い人生の第一歩
つまずいては模索してきた私ですが、今思うことは、自分の適性や興味を考えないまま雰囲気に流されたり、まわりに忖度して選んだ道は失敗しがちだということです(笑)。自分が心から望んだ道なら、つらいことがあっても情熱で乗り越えられますが、そうでなければ乗り越えることはなかなか難しい。
そういえば、アメリカでは13歳くらいから、自分の適性を分析して将来の仕事選びに役立てる「キャリア教育」が行われています。そういった考え方を取り入れてみるのもいいですよね。
私自身の経験から考えても、自分の適性を知ることが、より良い仕事に出会う一歩になり、さらには、より良い人生のための一歩になると実感しています。実際、ただのワーカホリックだった自分が(笑)、より広い意味でキャリアや人生を考えるきっかけになりましたから。
今、本業である英語教育の仕事の他に、フリーランスで働く女性や、転職・独立など、もっと自分らしい働き方を模索している女性を対象としたコミュニティを運営し、自己分析や思考整理を通して、仕事の悩みと向き合うサポートもしています。
なぜか立ち止まってしまう時は、人生がよくなるための序章だと捉えて、素直に自分と向き合ってみると、新しい道が見えてくるかもしれません。

マイフィロソフィ
・偽りなく生きる
1日のスケジュール
05:00
起床
朝活
(手帳サークル仲間とオンライン交流、読書など)
06:30
家事開始
身支度、子供の登園準備など
08:00
子どもたちを保育園へ
帰宅後、仕事のタスク整理や残った家事など
09:30
自宅で仕事開始
教材開発業務、講座準備
12:00
昼食
13:00
仕事再開
教材開発
女性コミュニティ関連の活動
英会話レッスン提供など
17:00
夕飯を準備した後、保育園へお迎え
19:00
夫が帰宅
夕飯、入浴など
20:00
消灯、子どもたちを寝かしつけ
そのまま一緒に寝ることも
現在、0歳児と2歳児の子育て中ですが、自分のひとり時間を必ず確保するようにしています。ワーキングマザーとして、自分の元気は使命感を持って守っています(笑)。