食と自然に関わる仕事を夢見ていたら、まさかの形でこれを実現!

石田さんのこれまで

幼稚園に通う6歳の娘と3歳の息子のママです。
現在は、義理の両親と夫と一緒に、宮城県亘理町にある老舗のあられやを営んでいます。
大学卒業後、宮城県にある地方新聞社の河北新報社に入社をし、編集局報道部で取材記者をしていました。数多くの取材を経験しましたが、その中で食と自然に特化した仕事をしたいという思いがだんだんと募り始め、2011年3月、13年間勤めた新聞社を退職。しかし、このタイミングで東日本大震災が直撃します。私自身も被災することとなり、震災後しばらくは夢を後回しにし、被災地を取材してウェブなどに記事を書くライターとして活動しました。
そんな不安定だったこのタイミングで、主人と出会うこととなり、結婚。その後、主人の実家に嫁ぐこととなり、目指していた仕事とは異なる別の仕事を始めることとなります。
私が嫁いだのは主人の実家である「みやぎのあられ」で、創業50年の老舗米菓店となります。自社の田んぼで作ったお米を使い、餅をついて、天日干しして米菓を作るといった昔ながらの製法を大切にしている米菓メーカーで、添加物は使わず、味付けに使う醤油や味噌、海苔なども地元宮城産のものを使うなど地消地産にもこだわっており、自然の美味しさを追求しています。
嫁いでから最初の2〜3年間はライター業をメインの仕事としていましたが、子どもができたタイミングでこれをいったん休止。子育て中は取材に出回るわけもいかず、自宅にいることが多かったこともあり、ライターメインの仕事を断念することとなりました。その代わりに本格的に家の手伝いをすることとなり、今に至っています。
現在は、米菓の製造を主人に任せ、自身は自分の得意としているHPの構成や文章の作成、営業ツールの制作などの営業補佐全般と事務作業に徹しており、夫婦でうまく分担をしながら切り盛りしています。まさかこういった形で、食と自然に触れる仕事をするとは思ってもいませんでしたが、家族で楽しく幸せな時間を過ごしています。
現状、宮城県を中心に商品を卸すといった地元密着の商売をしておりますが、今後はSNSなどでの情報発信を通じて、私たちが作る美味しい米菓を全国の皆様に知ってもらい、食べてもらいたいと願っています。
女性にとって「仕事とは」
男女によりませんが、仕事とは、それが「誰かの役に立っている」と思えることであれば、人に自信と誇りを与えてくれるものだと考えています。
私自身、お米を育てて、それを材料にあられを作り、それを販売する仕事をしていますが、食料問題が叫ばれている昨今において、主食であるお米を作り続け、美味しいお菓子を作り、これを発信することに誇りを持っています。
また、この仕事を通じて、お米、自然環境、食の文化の大切さを伝えることが、地域や社会の課題解決につながっていくと信じて頑張っています。

家庭と仕事の両立で意識されていることは?

子育てをしながらやりたい仕事に取り組むために、周囲と本音で向き合って自分の現状や考えをきちんと伝えることや、たとえそれがなかなか理解してもらえなかったとしても、くさったり、あきらめたりしないことを心掛けています。
このおかげで、主人をはじめとする周りの人たちに自分のことを理解してもらい、ある程度の環境を整えることができたと感じています。
働くことに悩まれている方に一言!
悩みがあるときは信頼している周りの多くの人たちに相談してみてください。自分ひとりで抱えてしまっても消化しきれませんし、解決方法はなかなか見つからないと思います。
人に話を聞いてもらうだけでも心が楽になることはありますし、状況によっては、話すことによって悩みが整理されることや咀嚼できることもあります。そういうときはぜひ実践してみてください。

わたしのレディGO!ポイント
・仕事以外の場所と時間を作るようにする
〜時には仕事を忘れ、友人たちと出かけたり、食事や飲みに行ったりするという時間を意識的に作るようにしています。
・家族のことを大切にする
〜東日本大震災に被災したときに、家族のありがたみを痛感しました。それ以来、いついかなるときも家族のことを一番に考えています。
1日のスケジュール
05:30
起床
朝、前日の出来事を振り返って、日記をつけるところから1日がスタート
その後、娘のお弁当や家族の料理を作ります
08:30
子供たちを幼稚園、保育所に送り出し
09:00
仕事
店を開けてから、事務作業や経理作業、製造の補佐などに勤しみます
12:00
ランチ
13:00
仕事
この日のお昼は天日干し作業のお手伝いから。その後、取引先とオンライン打ち合わせや資料作りとみっちり仕事が入りました
17:00
保育所にいる息子のお迎え
17:30
帰宅
21:00
就寝