産休・育休後に昇進&資格取得。世界を舞台に日本の女性ができること

南さんのこれまで

日本から海外、海外から日本へと貨物を輸出入されるお客様のニーズに応え、効率のよいルートと手段を設計して最適なプランをご提案。さらに2022年9月には部長に昇進したことで、新人育成にもこれまで以上に関わるようになりました。
生まれは中国ですが、ある日本のマンガに夢中になったことをきっかけに2001年に来日。日本の大学で日本についてさらに学び、聡明で、丁寧で、奥ゆかしい、そんな日本人の素晴らしさにも改めて感銘を受けました。現在、私は日本に帰化しています。
かつては投資家になりたいという夢もあり、大学卒業後は経済の仕組みを学ぶために日本の金融機関に就職。その後、4か国語を話せる特技を活かし、より海外に関わる仕事がしたいと、今の会社に転職して12年目になります。
転職当初は、長男の育児に翻弄されていた頃。その後、この会社で2回の産休・育休を取得しましたが、休暇明けに自分のポジションが用意されていたこともあり、高いモチベーションで仕事に打ち込むことができました。中国の両親や周囲のサポート、そして社長や同僚たちの理解はもちろんですが、休みなどの融通がきく会社の体制も働くママとしてはとても有難くて。全ての従業員がそれぞれの働き方を柔軟に選択できる仕組みが評価され、2021年には東京ライフ・ワーク・バランス認定企業にもリスト入りしたんです。
子どもたちが成長し、自分なりのペースで仕事と家庭の両立もできるようになってきたこともあり、数年前に「国際複合輸送士」の資格を取得。現在は「通関士」の勉強中です。物流の知識だけではなく、社会情勢や経済などあらゆる知識が必要とされるこの仕事、学びに終わりはありません。今後の課題は、人材の育成。ポテンシャルの高い若手社員たちを国際物流のプロフェッショナルへと育てるのが、管理職としての大事な使命でもありますから。
世界を視野に仕事をしていると、時々「日本は遅れている」という声を耳にします。中国などのように経済的発展が目覚ましく女性の活躍が目立つ国と比べてしまうと、余計にそう感じるかも知れませんね。でも、私は一概に日本が「遅れている」とは思いません。勢いがある国との違いが、私には「守っている」ようにも見えるのです。女性の働き方もそう。ペースは早くないかも知れないけれど、日本人ならではの優しさや丁寧さを持って、ゆっくり堅実に、自分達なりのやり方で暮らしやすい社会の地固めをしている過程に、私達はいるのだと思います。
女性にとって「仕事とは」
社会を変えるパワーがある!
個人で見る仕事の価値観は、男女でそう大きな違いはないと思います。ただ、社会という広い視点で見たら、女性が仕事をするということにはとても大きな意味がある。女性のパワーって半端じゃありませんから。
女性がどんどん社会に出て、仕事を持って、活躍して、それを楽しんで。そうすることで、社会が変わっていくと思います。働く女性には、社会を元気にする力がありますよ!

家庭と仕事の両立で意識されていることは?

完璧は目指さない!
仕事はますます楽しくなっていますが、家族優先のスタイルはこの12年間変わっていません。会社の方針でもありますが、普段から残業はほぼゼロ! 土日祝日もきっちり休みますし、有給も気兼ねなく使います。中国への帰郷には、2週間の休暇を取ることもあるんですよ。
自分の性格的に完璧を目指すと潰れてしまうので、手を抜けるところはしっかり抜きます。ただし、仕事でそれはできないので、必然的に家事の手抜きですね(笑)。家族の理解と協力に助けられています。
働くことに悩まれている方に一言!

家族のためにも「我慢」はしない
働きたい、社会で活躍したいと思いながらも、家族のために一歩を踏み出せずにいる人は多いとのではないでしょうか。でも、「誰かのために働くのを我慢している」なら、それは必ず表情や態度に出てしまいます。そんな我慢は誰のためにもならないと思うんです。
働いても、好きな道を選んでも、家庭と両立できる方法は必ずあるはず。まずはそのことを家族や職場で相談することが大切なのではないでしょうか。自分の道をしっかり歩いて輝いているあなたを、きっと周囲も応援してくれるはず!
わたしのレディGO!ポイント
・朝のコーヒー&オフのコーヒー
〜朝一杯のコーヒーで気合を入れる! 休みの日は、カフェでボーッと
・午前中のうちにチームの日報チェック
〜報告内容からプロジェクトの進捗はもちろん担当者の成長段階も把握
1日のスケジュール
08:40
出社〜朝礼
チーム内でも個人で担当が違うので、朝イチの10分間で情報共有
09:00
各所からの報告やメールのチェック
業績・実績管理などの数字チェック。社員の日報に目を通したら、大量のメールにも返信していきます
10:30
客先へ訪問
アポイントがある日は、お客様のもとへ。新人に同行したりチームで伺うこともあります
12:30
ランチ
出先でお昼を迎えたら、みんなでランチ。軽いミーティングも
13:30
帰社〜午後の業務
デスクワークやミーティングなど、その日によって業務が変わります
21:00
終業〜娘のお迎え
基本的に残業はしません。延長保育の下の娘を迎えに行き、一緒に帰宅。息子が家でご飯を炊いて待っていてくれることも