研究職から、新しい挑戦へ。サステナビリティ推進で得た気づき
目次
—幅広い産業のものづくりで使用される工具や金型を作る会社にお勤めです。入社のきっかけを教えてください。
大学では地球科学を専攻
入社のきっかけは、大学時代の恩師からの紹介です。大学では理学部に所属していました。ちょうど理系の女性が「リケジョ」と呼ばれ始めた頃です。そう言うと、研究室で白衣を着て顕微鏡を覗くイメージを持たれることも多いのですが、私が学んでいたのは鉱物学や地質学などだったため、作業用の動きやすい服装でヘルメットを被り、ハンマーで岩や石を叩いたり、地層を観察したりと、河原や山に出かけてのフィールドワークも多かったですね。

学生時代は研究に打ち込む日々で、自分の専門分野を社会でどう活かせるのか、具体的なイメージは持てていませんでしたが、説明会への参加や工場見学を通して、「この会社で仕事がしたい」という気持ちが芽生えていきました。
信頼している教授からの紹介だったため、仕事そのものに対する不安はありませんでした。ただ、入社にあたっては住み慣れた土地を離れ、一人暮らしを始める必要があったので、その点が少し心配でした。ところが、勤務地の近くに偶然親戚が住んでいることがわかり、その存在が大きな安心材料に。年の近い従姉妹もいたことで、初めての一人暮らしでも寂しさを感じることなく、仕事に集中することができました。
—最初に研究職に配属されたそうですね。男性が多い環境で大変だったことはありますか?
無我夢中で過ぎた5年間
入社後は、材料開発部に配属され、新材料の開発に携わりました。大学時代とは研究に使う機械が異なり、最初の1年は機械の操作方法や業務の流れを覚えることで精一杯でした。
確かに男性の多い職場ではありますが、女性だから不利だと感じたことはほとんどありません。強いて言えば、重量のある金属の金型を扱う際に、一人では持てず誰かの手を借りる必要があったことくらいでしょうか。「もっと力があれば」と思うこともありましたが、こればかりは仕方がありませんね。
材料開発部には5年間在籍しましたが、その間は本当に無我夢中で、あっという間に時間が過ぎたという印象です。多くの方のサポートを受けて新材料の開発に成功し、特許取得まで進めることができましたが、コスト面の課題から製品化には至りませんでした。それでも、恵まれた環境で研究に集中し、全力で取り組んだ5年間は、今振り返っても非常に多くの学びを得られた貴重な時間だったと感じています。
—研究職から現在のサステナビリティ推進室へと異動されたのですね。
創設されたばかりの部署で奮闘
法令で企業のサステナビリティへの取り組みに関する情報開示が義務化されたことを受け、弊社でも2023年にサステナビリティ推進室が新設され、そこに配属されることになりました。
学生時代から研究分野一筋だったため、最初に異動の話をいただいたときは、正直なところ不安もありました。
現在の主な仕事は、サステナビリティに関する全社的な取り組みを推進し、その内容を社外へ向けて情報開示することです。そのための資料作成やレポート作成も業務の一部です。部署には私を含めて3名が所属していますが、新設部署ということもあり、社内に経験者はいません。そのため、社外セミナーに参加するなど、手探りで学びながら業務を進めてきました。私の下に新入社員が配属されましたが、「初めて取り組む仕事」という点では、私自身も同じ立場です。今でも一緒に学びながら、業務を進めています。
—仕事のやりがいを感じた瞬間を教えてください
視野が広がったことが大きな収穫
自分自身が環境問題や社会の持続性について学びながら、社員への啓発を担う立場になりましたが、社内向けの周知教育を実施するにあたっては、現場の理解をどう得るか悩むこともありました。
現場で働く方にとっては、直接業務に関係のないことに時間を割くことになりますし、その時間があれば少しでも仕事を進めたいという思いがあるのも当然です。だからこそ、できるだけわかりやすく、納得感の得られる方法を考える必要がありました。
その取り組みとして、全社員向けに「脱炭素・カーボンニュートラル」をテーマにした研修を実施する際、カードゲームを用いて楽しみながら気付きを得て、行動変容につながるように工夫しました。参加者からは、「楽しく学べた」「よく理解できた」という声をいただき、とてもうれしく思いました。
サステナビリティという言葉自体は以前から耳にしていましたが、実際に深く学ぶ中で、企業の社会的な役割や、会社の未来のあり方について、自分自身が深く考えるようになりました。研究職時代は、今思えば研究者気質で視野が狭くなっていた部分もあったかもしれません。現在の部署で、会社のあり方や社会とのつながり、将来展望にまで視野が広がったことは、大きな収穫だと感じています。
—仕事をしてきて今思うこと。また、これからの目標はありますか?
仕事を通して自身の学びも
現在の部署では、他部署との連携や、サステナビリティレポートに掲載する従業員座談会などの企画を行うことがあります。自社のことではありますが、これまで知らなかった一面に触れられるのは、とても新鮮でうれしい経験です。
通常業務では関わる機会が少ない各事業所の営業、製造現場、開発、スタッフの方々の話を聞くことは、自分自身の学びにつながり、仕事を進めるうえでのヒントになることも多いと感じています。
また、製造業というと男性が多いイメージがありますが、各事業所に女性の管理職の方が多くいらっしゃいます。出張の際に話をするたびに元気をもらい、明るくいきいきと働く姿に憧れの気持ちを抱きます。
今後、結婚や出産などライフステージの変化を迎えることもあるかもしれませんが、先輩方の姿を見ていると、長く働き続けられる環境があるという安心感があります。私自身も、前向きに仕事に向き合い、しっかりと歩んでいきたいと思っています。

マイフィロソフィ
『泣いて暮らすも一生、笑って暮らすも一生』
人生は一度きりで限られた時間しかありません。同じ時間を過ごすなら、できるだけ楽しく笑顔で前向きに生きたいと考えています。仕事も同じで、困難やプレッシャーに直面することもありますが、前向きな姿勢で挑戦し続けることで、より充実した時間を過ごせると信じています。プライベートでも、家族や友人との時間を大切にしています。
1日のスケジュール
05:30
起床
朝食、身支度など
08:00
出社
打ち合わせや資料作成など
17:00
退社
18:00
帰宅
夕飯、入浴など
20:00
娯楽時間
テレビ鑑賞など
22:00
就寝
こちらは、ある一日のスケジュールです。朝は早めに起きてゆっくりと過ごし、心身を整える時間にあてています。出張が入った日は翌朝に備えて早めに就寝することも。














































































