フリーランスから会社員へ。経験を強みに、チームで届ける「命をつなぐ翻訳」
目次
—再就職されて今年で3年目だそうですが、現在のお仕事について教えてください。
翻訳プロジェクトの進行管理役
現在は、医薬・製薬関係のメーカーの治験関連文書を翻訳するプロジェクトのコーディネーターをしています。最初は契約社員としての入社でしたが、今年から正社員になりました。
仕事の主な流れは、お客様からの要望をヒアリングし、最適な翻訳者やレイアウト担当者を手配して、ご要望に沿った翻訳物に仕上げます。
医薬分野は専門性が高いため、それぞれのジャンルに強みを持つ翻訳者の方々と連携しながら、スケジュール通りに進行できるよう全体を管理しています。
入社前は、異なるジャンルの翻訳者として、フリーランスで約10年間仕事をしてきました。しかし、医薬関係の知識はまったくなく、未経験からのスタートです。
最初は「私にできるだろうか」と不安もありましたが、職場の先輩方に丁寧に教えていただいたおかげで、無理なく仕事に慣れていくことができました。
今の仕事は、自分自身が翻訳をするわけではありません。しかし、「どうすれば翻訳者の方々が仕事をしやすいか」「どんな段取りならスムーズに進められるか」を考えるとき、かつてフリーランスとして働いていた自分自身の経験がとても役立っていると感じています。
—フリーランスから会社員へと、働き方を変えようと思ったきっかけは何だったのでしょうか
子育てと両立できる、自分に合った働き方へ
一番のきっかけは、出産を経て、守るべき子どもができたことです。
実は、出産後もしばらくはフリーランスの仕事を続けていたのですが、次第に「子育てと仕事を両立するには、会社に入って働く方が自分には合っているかもしれない」と考えるようになりました。
というのも、子どもが熱を出したとき、看病していた私も風邪がうつって共倒れになってしまった経験があるんです。どんなに体調が悪くても育児に休みはありませんし、フリーランスの仕事には厳しい締め切りがあります。結局、高熱を出しながら夜通し作業をして、なんとか納期に間に合わせました。仕事と子育てを両立する大変さを身をもって知った出来事です。
フリーランスは自分で時間をコントロールできる良さがある反面、仕事量に波があります。多忙な時期でも締め切りは絶対に守らなければなりませんし、一方で、子育てのハプニングも待ってはくれません。
その2つを抱え込むのは難しいと感じ、「ここからは仕事の時間」「ここからは家族の時間」と、きっちり区切りをつけられる会社員のほうが、生活のリズムが整い、育児との両立もスムーズになると考え、再就職の道を選びました。
—就職活動ではどのような点を重視しましたか? また、実際の職場の雰囲気や働きやすさはいかがですか?
仕事の相談も、子育ての情報交換も
重視したのは、「子育てと両立できる環境があること」と、「これまでの英語スキルを活かせること」の2点です。
入社してみると、同じように子育てしながら働くママさん社員が多くて心強く思いました。仕事の話だけではなく、お互いに子育ての情報交換をすることもあります。
子どもがまだ小さいので、「保育園からの急な呼び出しがあったらどうしよう」と不安でしたが、職場全体に理解があり、お互いにカバーし合える環境があるので本当にありがたいです。
上司には、業務のことはもちろん、子育ての相談に乗ってもらうこともあります。仕事の先輩であり、母親としての先輩でもある、とても心強い存在です。

—お仕事のやりがいや、醍醐味はどんなところにありますか?
人の命につながる仕事
プロジェクトコーディネーターの仕事は、何もないところからパズルを完成させていくようなおもしろさがあります。クライアントのご要望を理解し、最適なプロセスを模索しながらプロジェクトを完成させた時には、毎回大きな達成感があります。
フリーランス時代とは違い、迷ったときや難しい局面に際したときも、チームで相談しながら一緒に進められる心強さがあるのは、会社員ならではの魅力です。
また、私たちが扱う医薬の文書は、巡り巡って新薬を待つ患者さんのもとへ届く、つまり「人の命」へとつながるものです。
責任の重さを感じる分、「社会の役に立てている」という大きなやりがいや、誇りを感じています。
—最後に、仕事と子育てを両立する上で実践している「ちょっとしたコツ」があれば教えてください。
「がんばりすぎないで!」
我が家では、子どもと一緒に帰宅したあと、「手を洗う」「うがいする」「ペットのお世話をする」という一連の流れをルーティンにしています。流れを作ってしまうと体が自然とそのように動きますし、子どもも「帰ったらこれをするもの」と覚えて、言われなくても自分で動いてくれるようになります。些細なことですが、日々の「やらなきゃリスト」を、お互いラクにこなすための私なりの工夫です。
もう一つは、「絶対こうしなきゃ」という思い込みをやめました。
以前は、栄養バランスを考えた手料理を毎回がんばって作っていましたが、最近は、どうしても作れない日は野菜ジュースを一本添えることでよしとしています。無理をせず、ちょっとした工夫で上手に乗り切る。仕事を長く続けるためには、心に少し余白を持つくらいがちょうどいいと思うんです。
かつての私と同じように、がんばりすぎているママがいたら、「がんばれ!」ではなく、「がんばりすぎないで!」と、声をかけたいですね。

マイフィロソフィ
『誠実であること』
1日のスケジュール
06:00
起床
身支度
家事、朝食
登園準備
07:30
子どもを保育園へ送り、そのまま会社へ
08:45
出勤 業務開始
17:15
退勤
19:00
帰宅
夕食、家事
お風呂
22:00
子どもの寝かしつけ
残りの家事
リラックスタイム
24:00
就寝
週末は子どもと一緒にお出かけを楽しんだり、すきま時間にヨガをしたりと、リフレッシュの時間を過ごしています




































































































